自社で業務の自動化に挑戦するとどういうことになるか

弊社の事業特性上取り扱い商品に関する情報が様々な形・媒体(メール・問い合わせフォーム・LINE等)で社内外問わずやり取りされることが多く、ここのところの事業拡大によって人間の手で処理しきれない量になってきたため業務の自動化に挑戦することを決意。

やりたかったこと

  • 問い合わせフォーム
  • メール
  • LINE

から入ってくる商品情報を、成形した上で指定の場所へ自動保存。人の手を介さずに管理・参照が可能な状態にすることが目標。入力されるデータパターンが複数あることに加え、プラットフォーム間を連携させなければいけないので、事前の印象では結構めんどくさい作業になりそうだと感じていた。

担当者の事前知識レベル

  • Java Scriptの雰囲気がなんとなくわかる(コードは書けない、読む方もじっくり見ないとわからない)
  • Pythonはちょっとわかる
  • 新しいIT用語が出てきても拒否反応を示すことはない

実際の作業内容

  • 入出力データに関する情報や前提条件を事細かにChatGPTに伝えると、各プラットフォーム間の連携設定やGoogle Apps Script(GAS)に記載するべきコードを具体的に出力してくれたため、コードを書いたりいじったりする時間はほとんどなかった。
  • 実務上発生しがちなエラーパターンを回避するための設計や、商品情報が取得しやすいようにテンプレートを用意するなど、周辺の事前準備に作業時間の大部分を使用した印象。運用実務も考えるとこっちを丁寧に設定してあげることがより大事。

構築にかかった時間

作業開始から実務使用開始まで1.5営業日程。ChatGPTに伝える仕様が丁寧であればあるほどこの時間も短縮される模様。もっと早くやればよかった。

結果

  • 問い合わせフォーム・メール・LINEを介してやり取りされる(テンプレートにのっとっている)商品データが、リアルタイムで成形された上で指定の場所へ保存されるシステムが意外と簡単に完成した。
  • 作業時間を大幅に削減できたという事実もさることながら、特に面白みのない単純作業が消え去ったという点に価値があった…!
  • もう少し開発をする、もしくはZapierのような外部ツールを使用すれば、テンプレートにのっとっていないデータについても自動対応ができる気がするが、当面はテンプレートにのっとっていないデータを送ったその送信者を厳しく注意するというアナログ運用体制を採用する方針。

感想

作業を始める前は外部に委託できないかな、と考えていたが、大事なのはコードを書く部分よりも実際の運用に則した設定にすることのようなので、これくらいの規模感であれば実務をわかっている社内の人間が開発・保守管理をするのが一番なのかもしれないと感じた。